2016年2月26日金曜日

温又柔 「国語」から旅立って



来月8日のシンポジウムにむけ、おととい、日本女子大の高頭研究室で打ち合わせをしてきました。

そのとき作家の温又柔さんからステキな搭乗券をいただいたので、
帰宅したあと、ボゴラン(西アフリカ、サヴァンナの泥染め布)のうえにそっと置いてみました。

搭乗券をハラリとひらくと、そこには管啓次郎さんのつぎのことばが記されています。

「おなじひとつの歌だって/いろいろな国語でいっぺんに/歌われていい」

これをさらにひらくと、温さんの短いエッセイが日本語、中国語訳、韓国語訳、英語訳で
同時に目に飛びこんでくるしかけです。

温又柔 「「国語」から旅立って」 [初出 『Coyote』(Spring 2015) ]。

温さん、イニチェ(マリンケ語)! ジェレジェフ(ウォロフ語)! ウズウウ・ドゥウ(ダン語)! ありがとう(日本語)!

2016年2月24日水曜日

Alle Dichter sind Juden シンポジウム「越境とリミックスの世界文学」

世界文学を考える集い、『越境とリミックスの世界文学』が来月3月8日に、日本女子大学で開催される予定です。 私もすこし発言しますが、むしろほかの語り手のみなさんからまたとない省察の機会を与えられることを、いまから心待ちにしています。

文学と人類学の接触域。大学生のころに当時の友とああでもないこうでもないと議論しあった
「前言語的地熱の高まり」という蓮實重彦の修辞の深みを、いまもときどき思いだすことがあります。
地熱の高まりの果てにあるのは、文字どおりの言語か、発話をふくみこんだ行為か、それとも諦観とは異質な一種の沈黙か。
世界のいたるところで、だれも知らない時間に、無数の地熱が明滅の度を加速させながら、充溢のあるいは失意と破局のときを告げようとしている今なのでしょうか。





シンポジウム『越境とリミックスの世界文学』

日時: 2016年3月8日(火) 14:00-17:00
場所:  日本女子大学 目白キャンパス新泉山館1階会議室

第1部 14:00-16:15
 挨拶・司会: 高頭麻子(日本女子大・フランス文学)
1 カリブ作家の「渡りの文学」- マリーズ・コンデを中心に    大辻都(京都造形芸術大・カリブ文学)
2 そもそもアフリカに根はあったのか- 東アジアの視界から  真島一郎
3 境界線上の子ども- 日本語圏の〈新しい〉台湾人として   温又柔(作家)
4 時空の越境と〈ユダヤ性〉- ツィプキンとウリツカヤ      沼野恭子(東京外国語大・ロシア文学)

第2部 討論 16:30-17:30

2016年2月22日月曜日

「災害・政治・生」

おととしの6月にAA研で開催されたシンポジウムの記録集がこのほどAA研で刊行されました。


基幹研究「人類学におけるミクロ-マクロ系の連関」
二〇一四年度、第一回公開シンポジウム
「〈情動 sense, emotion and affect〉と〈社会的なものthe social〉の交叉をめぐる人類学的研究」

AA研、2016年2月22日発行。

真島一郎 「災害・政治・生」、同書55-62頁。


2016年2月10日水曜日

応答の人類学 第25回研究会

沖縄 斎場御嶽  (2008,  I. Majima)

「応答の人類学」研究のお招きを受け、
今月22日に、以下のプログラムで話をさせていただきます。講演内容の概要は、下記URLに記されています。
http://www2.lit.kyushu-u.ac.jp/~com_reli/jasca_outou/


「応答の人類学」第25回研究会
後援: 北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)知識科学研究科

日時: 2016222日(月)13:3017:30

会場: 東京都品川区北陸先端科学技術大学大学院東京サテライトRoom A

プログラム: 

13:30-13:40 趣旨説明 飯嶋秀治(九州大)

13:40-15:10 基調講演 真島一郎(東京外大)「破局の世界性と夜の思考―今日の山口昌男」

15:10-15:40 応答のコメント
                  小國和子(日本福祉大)「フィールドでの応答を意識して」
                  飯嶋秀治(九州大)   「ホームでの応答を意識して」
                  亀井伸孝(愛知県立大)「エデュケーションでの応答を意識して」

15:40-15:50 休憩
15:50-17:00 総合討論