2021年3月18日木曜日

萌える人類学者

通称プロジェクトKの人類学者グループが、このほどエッセイ集を刊行しました。

馬場淳・平田晶子・森昭子・小西公大 編    『萌える人類学者』   東京外国語大学出版会、2021年3月18日発行。

「バンクーバー島の先住民サーニッチ、タール砂漠の楽士団、ケニア中央高地イゲンベの名前、コートディヴォワールの歌姫の声音、海面上昇の危機に直面する南太平洋ツバル、西オーストラリアの日本食、インドネシアの機織り、パプアニューギニア・ファス族の夢……。フィールドで心を奪われた人類学者たちが、 対象への強烈な愛着や情熱に導かれ、「萌えの光景」をつむぎだす」(表紙袖の案内文より)

私も短いエッセイを寄稿させていただきました。

真島一郎                    「Never Let Me Go - フィールドノートの余白から」 pp.332-345。

Kurita-san, never let me go please.

2021年3月17日水曜日

世界のおすもうさん

 世界のおすもうさん、堂々刊行。

敬愛する和田静香さんと金井真紀さんが、一昨年から昨年にかけて「web岩波 たねをまく」に連載してきた名文の数々が、このたび一書として刊行されました。

和田静香 金井真紀   『世界のおすもうさん』岩波書店、2021年3月17日発行。

「世界から集まった少年力士たち、女相撲の大横綱、高校の女子相撲部、スーパーマーケットを切り盛りする力士たち、沖縄角力の猛者、韓国シルムのプロ選手、モンゴル相撲の闘う人類学者… …。相撲を愛するスー女(相撲女子)2人が出会ったのは、生まれた場所も性別も年齢もバラバラ、だけど一途に相撲を愛し、相撲と生きる「おすもうさん」たちだった!」(表紙袖の案内文より)

和田さんが「終わりに」のしょっぱなにギュッと凝縮して放ったつぎの一文に、お二人の/との繋がりをあらためてズドーンと感じました。

 「金井真紀さんと池袋で沖縄に連帯するデモを歩いて相撲の本をつくろうと盛り上がってから、私たちは何度か相撲会議を開いた。早朝、国技館前で当日券販売に並ぶ人の列に取材して、その帰り道。「今から会わない?」と誘い、まだ寝起きの金井さんが飛んできてくれたり。杉並区の高円寺から阿佐ヶ谷まで、当時の安倍首相に対する抗議デモを相撲ファンの知人と私が歩いて、帰りに阿佐ヶ谷の立ち飲み屋でワイワイするうちに[…]」

金井さん、はるばる府中キャンパスまで新刊を届けに来てくださって、ありがとうございます。世界のこの難場(なんば)を乗りきったところで、またゴールデン街にぜひお誘いください。

2021年1月30日土曜日

卒論発表会2020

 

ゼミ4年生による「卒論発表会2020」を、昨日開催しました。

今年度卒論演習の研究成果は、下記10篇です。自分に納得のいくレベルを目指して、最後まで努力を積み重ねてくれた卒業予定生のひとりひとりに、心からの感謝と敬意を。

 「ヘイトデモをとめた街」のプレヒストリー
                  -青丘社桜本保育園から川崎市ふれあい館の識字学級までを中心に」

「撲滅すべき悪」と「必要悪」のはざまで-ボリビアで生きるために働く児童の考察

「嘘と真をめぐる生の揺動-ヴァーツラフ・ハヴェルの政治哲学から」

「マオリ土地権利抗争の507日-1977年、バスティオン・ポイントから」

「ユーザーフレンドリーな記念碑-虐殺の記憶をデザインする」

「生きるために描く-アドルフ・ヴェルフリの25,000頁の空想とリアル」

「枠の不在と情動のゆくえー『ミッドサマー』をめぐる一考察」

「村上春樹の月が照らす「良い」物語」

「サイコパスの諸相ー彼らは異常者なのか」

「モロッコにおける教育言語としてのフランス語-ムハンマド六世とベルモクタールの教育政策を中心に」

2021年1月26日火曜日

ゼミ論発表会2020

 

ゼミ3年生による「ゼミ論発表会2020」を、昨日開催しました。

今年度は、下記19篇の力作が生まれました。「自分は今、世界のどこに立っているのか」という根本的な問いを拓くために、論述対象とそれを論述する自己とのアクチュアルな繋がりを、多様な側面から掘り下げた作品ばかりです。「ばらばらでひとつ」から生まれる個性豊かなチームワークが、ディスカッション1年分の積み重ねを経て、実を結びました。

「ボツワナのCKGR問題-開発をめぐる人類学的思考の可能性」

「承認と尊敬・敬意の欠如-子どもの貧困をルース・リスター『貧困とはなにか』から考える」

「キャラヴァンに繋がる生-マヌーシュの身体と穢れ・性・弔い」

「「普遍的な科学」の瓦解-B.ウォーフの言語観が教えてくれること」

 「遠きにありて想ふこと-ブラジル移民佐藤念腹の俳句」

「「問題のある」母親たち-メキシコにおける母性の分断とオポルトゥニダデス」

「「人民相互の情誼」の行方-恤救規則の成立と養育院」

「語ることについて語るときにわれわれの語ること-『存在の彼方へ』における《le dire》概念」

「非日常への揺らぎ-関東大震災後の自警団と朝鮮人虐殺」

「《貴婦人と一角獣》を読む-《我が唯一の望み》の深層から見えるもの」

「見えない労働者-バングラデシュにおける33万人の家事使用人の少女たち」

「宝町は誰のものか-『鉄コン筋クリート』が描く都市計画」

「「伝統」を見つめ直す国王-モロッコにおける新家族法の制定から」

「インド都市部の雇用問題-人材開発システムをハリヤナ州から考える」

「近代的ミュージアム再考-ルーヴル美術館設立を手がかりに」

「「日本の捕鯨文化」という表象の問題」

「記号処理と「現実」形成-「現実」を見ているのは誰なのか」

「病院に来ない人々の死と生-インドネシア西ジャワ州タヌー村におけるプスケスマスの事例から」

「血と骨の還る場所-在日朝鮮人一世、二世と民族教育」

2021年1月22日金曜日

沖縄とポスト植民地主義文学               - 崎山多美と〈シマコトバ〉というバクダン


 来週の1月26~29日に開催予定の左記講演会&ワークショップでお話をさせていただく予定です。

*一般公開(25日まで参加申込を受付)

1月28日(木)10:10-11:40

真島一郎「まつろわぬ声/さえぎれぬ谺-アフリカとポストコロニアル文学」