2015年3月29日日曜日

パリ短期出張

今月22日より28日まで、パリに出張してきました。

黒木英充さんを研究代表とする科研費研究課題「レバノン・シリア移民の拡張型ネットワーク-自己多面化と空間構想力」のうち、研究分担者のひとりとして、「独立期西アフリカの国民統合とレバノン・シリア系移民に関する文献収集」を主たる用務とする渡航となりました。

移民という存在もふくめた社会的なものの空間構成史を、いわばフランスの外部についてフランスの内部から遙かに跡づけるもくろみの第一歩として、雨ふる木曜日に、パリ社会資料館 Musée social の図書室にも足を運びました。

三年前の夏、セネガルの国立公文書館でアルシヴィストから特別に見せてもらった、仏領西アフリカ期のレバノン系移民をめぐる夥しい入管関連文書…そして、狭義の社会的なものなど原理的に成立不能な非入植型植民地の空間で、開発政策との関連から西アフリカでも両大戦間以降に実効化される”prevoyance”の概念…

たいへんに込み入った作業が、これから始まるように予感しています。