ゼミ4年生による「卒論発表会2021」が、昨日開催されました。今年度はじつに下記21篇の労作が出そろいました。きわめて多彩な思考と感性の持ち主たちが、それぞれ自分に納得のいくレベルを目指して、最後までひたむきに努力を重ねてくれました。卒業生のひとりひとりに、心からの感謝と敬意を。
「嘉手納基地への眼差し-「復帰」を挟んだ比嘉康雄の映体-」
「平野啓一郎の「私」を巡る思考-「本当の自分/ウソの自分」から分人主義へ-」
「シリアを越えて踊る-あるバレエダンサーの異邦-」
「インドにおける日本式ものづくり学校の分析」
「歴史を逆撫でするイメージ-ディディ=ユベルマンによるファロッキ論-」
「労働とその対価-インドにおける家事労働者の現状とその権利保護をめぐって」
「社会的関係と健康-心理的安定が健康に与える影響-」
「地の利を活かした発展-東京都北区における土地利用史の事例から-」
「泣きつづける舞踊-ギリヤーク尼ヶ崎の生をめぐって-」
「カタリナの声-社会的な死をめぐる責任の所在」
「『LINES 線の文化史』の省察-デザイン制作の視点から-」
「近づくほど、遠ざかる、そして創造される「オリジナル」-フィリピンの山岳民族を舞踊化する過程で-」
「日本の近代化と民衆の生-ムラと思想の変容-」
「A New Segregation by Paradoxical Camps-Gated Communities as “Spaces of Exception” in Post-Apartheid Johannesburg-」
「ブラジルにおける「ホトトギス」系の移民俳句史概論」
「知る欲望がもたらす偏見-自己了解の可能性に向けて-」
「1938年イタリア人種法と解雇措置-「穏やかさ」の再検討」
「《貴婦人と一角獣》がはらむ両義性-中世ヨーロッパ聖俗の混在を想起する」
「命から逃げるな-命のアウトソーシングが加速する医療現場から見えてくるもの-」
「「ウサギ狩り」のその先に-ハイデガーの退屈論が呼び覚ます消費社会の空虚」
「死が私たちを分かつ、その場所から-『無為の共同体』精読」