2015年9月25日金曜日

美術展 『誰が世界を翻訳するのか』

金沢21世紀美術館の企画展
『誰が世界を翻訳するのか』が、先週から始まりました。

同館チーフ・キュレーターの黒澤浩美さんから
企画展の構想についてメールでご連絡をいただいたのは、今年の始めあたりだったと思います。
10年ほど前に私が編者となって刊行した論集『だれが世界を翻訳するのか-アジア・アフリカの未来から』 (人文書院、2005年)のタイトルを、そのまま美術展のタイトルとして使わせてもらえないかというお問い合わせでした。

「だれが世界を翻訳するのか」という問いは、論集の序文で私が扱った文化人類学に固有の問題提起であるどころか、むしろアートの世界でこそ最も意義を帯び、また問いとしての輝きを増すはずだという思いをかねて抱いていたので、このときのお申し出をたいへん光栄に感じた次第です。展示の現場で、作品の表現者と鑑賞者とのあいだに緊迫した翻訳の賭けが交わされることを願っております。

開催期間は、12月13日までの約3カ月間です。
企画の趣旨や出品作家など、詳細については、
下記URLを御参照ください。
https://www.kanazawa21.jp/data_list.php?g=17&d=1725