2016年2月24日水曜日

Alle Dichter sind Juden シンポジウム「越境とリミックスの世界文学」

世界文学を考える集い、『越境とリミックスの世界文学』が来月3月8日に、日本女子大学で開催される予定です。 私もすこし発言しますが、むしろほかの語り手のみなさんからまたとない省察の機会を与えられることを、いまから心待ちにしています。

文学と人類学の接触域。大学生のころに当時の友とああでもないこうでもないと議論しあった
「前言語的地熱の高まり」という蓮實重彦の修辞の深みを、いまもときどき思いだすことがあります。
地熱の高まりの果てにあるのは、文字どおりの言語か、発話をふくみこんだ行為か、それとも諦観とは異質な一種の沈黙か。
世界のいたるところで、だれも知らない時間に、無数の地熱が明滅の度を加速させながら、充溢のあるいは失意と破局のときを告げようとしている今なのでしょうか。





シンポジウム『越境とリミックスの世界文学』

日時: 2016年3月8日(火) 14:00-17:00
場所:  日本女子大学 目白キャンパス新泉山館1階会議室

第1部 14:00-16:15
 挨拶・司会: 高頭麻子(日本女子大・フランス文学)
1 カリブ作家の「渡りの文学」- マリーズ・コンデを中心に    大辻都(京都造形芸術大・カリブ文学)
2 そもそもアフリカに根はあったのか- 東アジアの視界から  真島一郎
3 境界線上の子ども- 日本語圏の〈新しい〉台湾人として   温又柔(作家)
4 時空の越境と〈ユダヤ性〉- ツィプキンとウリツカヤ      沼野恭子(東京外国語大・ロシア文学)

第2部 討論 16:30-17:30