2018年1月11日木曜日

浅井優一 『儀礼のセミオティクス』

気鋭の文化人類学者、浅井優一さんが、
言語人類学の長期にわたるた探究の結実として、破格のモノグラフを発表されました。

浅井優一
『儀礼のセミオティクス -メラネシア・フィジーにおける神話/詩的テクストの言語人類学的研究』、三元社、2017年2月28日発行。

「[…]本書が、この記述自体を含み込んで展開しているフィールド、今ここへと投錨されて進行し続けているフィジーなる記号の秩序-テクスト-その生成・変容の過程を審らかにするものであると同時に、本書が書かれる/読まれるという今ここで生起しているダイアローグ、そのプラグマティックな効果として、フィジーなるものが喚起され、その帰結として、フィジーなるテクストが創り出されてゆく-テクスト化されてゆくーという記号の過程、メタ・プラグマティックな出来事として特徴付けられるならば、本書は必然的に、そのような私自身が参与している民族誌記述というコミュニケーションの出来事、それ自体へと向けられた指標の矢、再帰的なテクストとしての性格を有していることになるだろう。」 (本書序論より)