2018年1月15日月曜日

川村伸秀 『吉見百穴と根岸家訪問』

川村伸秀さんから、
新年にふさわしい、とてもすてきな贈り物を頂戴しました。

坪井正五郎が明治20年に大々的な発掘をおこなった吉見百穴を訪ね、そのときの発掘に地元で協力した根岸武香(たけか)の子孫に会われたときの記録です。

もともとは川村さんのウェブサイト
Kawamura Officeで昨年末に公表された原稿をあらたに私家版として制作されたという、美しい小冊子です。

川村伸秀
『吉見百穴と根岸家訪問-平成二十九年十月五日- 附記 土蜘蛛はコロボックルか !?』
                                     Kawamura Office、2017年12月26日発行。

じっさいにお会いするときの飄々としたお人柄がそのまま映されたような、探訪記の平明な筆触には、おもわず引きこまれました。事象間の具体的な関係をどれほど地道な行動の積み重ねで追跡されてきたのか、また、書誌にまつわる厖大な記憶を、現実の出来事といかに的確に繋げられてきたのか、川村さんのそうした仕事術が、今回のドキュメントタッチの文章では垣間見えた気分になり、とても勉強になりました。

子ども時代のわたしは、吉見「百穴」を「ひゃっけつ」として教わってきたので、地元では「ひゃくあな」と呼ばれているのは意外でした。書痴の証したる私家版の装丁がまた。 表紙の文様: 「吉見百穴に遺る古代彫刻(部分)」

テクスト全文は、下記Kawamura Officeで閲覧することができます。
http://riveroffice.web.fc2.com/